【完全保存版】Macで外付けHDDが認識しない!復旧業者に出す前に確認すべきこと

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前回からの続きになりますが、Macにつないでいた外付けHDDが認識しない。
正確に言うとデバイス自体の認識はあるのだが、中身を全く見ることができないという状態に陥りました。

中身はというと写真(RAWデータ)が大量に入っていました。
もうこれがないと・・・

今までの思い出がなくなってしまいます。
奥さんからも何としてでも復旧せよという指令が出ておりました。

前回記事Macにつないでいた外付けHDDが認識されなくなったの巻

ということでググったり、仕事で関わっているSEの方に聞いたりと多大な時間をかけて復旧に挑みました。

目次

状態の整理

まずは状態の整理をしたいと思います。
USBデバイスが認識しないという疑問ですが、Macにおいては3パターンが考えられます。

一番初めにやることは、デバイス自体が認識しているかしていないの確認です。

確認方法ですが、Finder>アプリケーション>ユーティリティ>ディスクユーティリティでUSBデバイスが認識されているか見てください。
ディスクユーティリティにHDDにつけている名前が出てくれば、USBデバイス自体の認識は行われていると考えて良いです。

それではパターンごとに見ていくことにします。

  1. USBデバイスの認識はしているがMacのデスクトップにアイコンが見えていない場合
    Finder>環境設定>一般>外部ディスクにチェックをつけるデフォルトではチェックが入ってないと思われますので、初めてUSB接続をした際にはこれで解決する場合がほとんどです。
  2. USBデバイスの認識はしているが、中身が見れない状況
    →何らかの不具合が起きている可能性がある
  3. USBデバイスの認識自体がない
    →何らかの不具合が起きていると考えられるが軽症で済む場合もある

1のパターンは不具合は起こっていない状況なのですぐに解決できると思います。
問題は2と3のパターンです。

それでは解決復旧作業に行ってみましょう。

確認作業

1のパターンならもうこの先は必要ありません。
しかし、1のパターンっていうのは初めてMacにHDDをつないだ時やリセットをかけた時以外では考えにくいので、多くの方は2,3のパターンだと思います。

確認作業に入る前にどんな故障の種類があるのか知っておくとこれからの復旧作業に役立ちますのでご紹介します。

物理障害と論理障害

HDDの故障はこの2つのどちらかになります。

物理障害とは言葉の通り、物理的にHDDに障害が起こっている状態のことです。
「カラカラ」と音がしたり、焦げた匂いがしたり、中身が回転している音が聞こえなかったりと、HDDそのものが物理的に故障しているパターンです。

焦げた匂いがする場合は基盤そのものが焼けている可能性があるので、それ以上電源を通さない方が賢明です。
物理的に故障しているパターンでも修理できないことはないようですが、一つ間違ったらせっかくのデータが飛んでしまうので物理障害と思われるのであれば復旧業者に依頼するという選択肢が賢明だと思います。

上のパターン3の場合が一番物理障害の可能性が高いということも頭に入れておきましょう。

次に論理障害です。
論理障害とは、物理障害のようにHDD自体は壊れてないのだけれど、中身のファイルが何らかの影響で壊れてしまっている状態のことです。

不正な取り出し等によっても引き起こされますので、ケーブルをいきなり引っこぬくというような行為はやめましょう。

今回この記事で復旧の可能性があるのは論理障害になります。
物理障害と思われる方は復旧業者に依頼をした方が良いと思われます。

障害のパターンとして2,3があると記載しましたが、復旧作業の確認はほとんど同じなのでまとめてご紹介していきます。

1. 再起動をかける

どういう状況になっているのかわかりませんので、一度再起動をかけてみる。
これで解決することも結構ありますので、再起動は必須の作業です。

2. 別のUSBポートで接続してみる

これも結構ありがちです。
普段から同じポートを使っているとどうしても劣化しますので、認識しにくくなっている可能性もあります。
とにかく別のポートでHDDの起動をかけてみること。

3. ケーブルを変えてみる

お使いのケーブルを変えてみる。
ケーブル自体がやられている可能性がありますので、ケーブルを変えてみることは必ず確認しなくてはならない作業の一つです。

USB3.0がダメならFireWire800等に変えてみて認識するかを確認するというのも効果があるかもしれません。
単純に外付けHDDのインターフェイスがやられているという可能性もあるからです。

4. ディスクユーティリティからマウントしてみる

Finder>アプリケーション>ユーティリティ>ディスクユーティリティからマウントボタンを実行してみる。
単純にマウントされていないというだけならこの作業だけで解決することもあります。
しかし、1〜3まで実行しているというのであれば望みは薄いかもしれません。

5. First Aidを実行してみる

簡易的なエラーがある場合はここでMac側が自動的に修正をかけてくれる場合があります。
ここでもエラーが修正されればとても良い方だと思います。

エラーが修正されれば認識がされるようになります。

6. セーフモードで起動する

通常の起動だとOSの関係でうまくUSBが認識できない時があるみたいです。
ですので、セーフモードで再起動してUSBの認識がうまくいくかを確認してください。

ここでうまく認識できればその時点で他のHDDにデータを早急に移してしまいましょう。

7. HDDケースを分解して直結してみる

外付けHDDを購入したら基本的にケースの中に入っていると思います。
ケースとHDD本体を別々で購入していなければ基本的にケースに入っていることになります。

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これはHDDをスタンドに入れていますが、HDD本体はこんな感じです。
あまり、本体と直でPCにつないでいるという人はいないと思います。

とりあえず、ケースに入っているHDDとケースを分離させます。
「使っているHDDの名前 分解」でググったら分解方法が出てきますので、参考にしてみると良いと思います。
単純にケースとHDDを外すだけですので、あまり深く考えなくても良いと思います。
ただ、HDDは衝撃に弱いですので、丁寧に慎重に行うことだけは注意してください。

それが終わったらHDDとPCを直結させます。
変換ケーブルが必須になりますので、持っていなかったら安いので購入しましょう。

規格としてIDEとSATAがありますが、新しいHDDは基本的にSATAです。
現在はSATAが主流となっております。

もしくは変換ケーブルではなく、外付けのHDDケースを購入しても良いかもしれません。
ケース自体は分解してしまっているため、再度取り付けができないようなケースであれば変換ケーブルではなくケースを購入してみても良いと思います。

とりあえず、この作業で現状のHDDケースノインターフェイスガ故障していれば認識してくれるようになるはずです。

パターン3の場合はこれで解決するという可能性があります。
パターン2はほとんどが論理障害なので次のツールによる復旧が必要になります。

基本的にここまでやってみて解決できなければかなりきついです。

PC関係に詳しい人であればTestDisk等でパーテーションの確認から書き換えまでやってしまうこともできるのかもしれませんが、素人には結構きついです。
さらに間違ったやり方をしてしまったら内容が書き換わってしまう可能性もありますので、ググって調べた上でチャレンジしてみるかどうかという選択をしなければならなくなります。

でも僕たち素人のために、データ復旧ツールというのもが存在します。
個人でできることの最終手段になります。

番外編 SMC・NVRAMのリセット

全くデバイスの認識がないパターン3のような場合。
Macがおかしい可能性もあるので、SMC・NVRAMのリセットも良いかもしれません。

シムテムコントローラー(SMC)の不具合が解消され、USBポートの不具合が直ったケースもあるようです。

次にNVRAMをリセットすることで、Macに記憶されている情報をリセットすることができます。
不具合の起きた情報をそのまま記憶しているとデバイス認識もうまくいかない場合があります。

カーネルパニック対策になるので、一度やってみても良いかもしれません。

8. 復旧ツールを使ってみる

論理障害が起こっている可能性があるもので、最終的に素人でもできる範囲のものがツールに頼るということだと思います。

とても素晴らしいツールがたくさんありますが、なるべく費用をかけたくありませんので、とりあえず無料でできる範囲のものからスタートしてみることにします。

まずは万能データ復元!for Macでデータをスキャンしてみることをお勧めします。
データを抜き出す時は有料になりますが、スキャンするだけなら無料です。

これでデータが読み取れるかどうかを確認してみてください。
大抵の場合はこれでデータが読み取ることができると思います。

このツールの良いところはパーテションの復元を無料で行ってくれるということです。
TestDisk等でパーテンションの復元をせずとも自動で行ってくれます。
もしパーテーションエラーで認識ができていない場合は、この作業だけで復活する可能性もあります。

万能データ復元!for Macの使用方法としては、①データをスキャンしてみる②パーテーションの復元をしてみるの2つです。

もしデータはスキャンできたけれど、パーテーションの復元を実行しても認識がされない場合は、ツールを購入することでデータを復元することができます。

ただし、データは復元できるけれど、それはコンテンツのみ。
フォルダの階層等は復元されませんのでご注意ください。
データのみでよければこのまま購入して復旧させましょう。

そのままのデータで復旧させたい場合は他のツールを使うことになります。
今回ご紹介するのはデータレスキュー4になります。

こちらのツールは使っていたHDDそのままの状態で復旧させることができます。
フォルダ分けが複雑でファイル名も自分でつけている場合はこちらのツールの方が良いのかなと思います。
復旧させた後の手間が変わってきます。

どちらのツールが良いのかとは個人の使いようによりますが、

フォルダやファイル名は特に気にしていない。データが戻ればオッケーという人は万能データ復元!for Macでオッケーです。
フォルダやファイル名も元のままで復旧させたいという人はデータレスキュー4になるかと思います。
ただし、値段は2,000円ほど万能データ復元!for Macの方が安いです。

どちらも写真のRAWデータまでしっかりと読み込んでくれましたので、データスキャンの性能はかなり良いと思います。
どちらもスキャンだけなら無料なので是非お試しください。

以上が業者に依頼するまでに確認すべきことです。

僕がやったこと

それでは僕が実際にやったことを最後にご紹介します。

前回記事でも書いたように1〜6までの作業は完了していましたが、やはり認識しない状況です。
ちなみにパターンでいうと2にあたります。

HDDのデバイスとしての認識はしているが中身の認識がないという状況です。

壊れたHDDには写真が大量に入っていましたので、絶対に復旧させなければならないものでした。
つまり、いたずらに作業をしてHDD自体を業者でも復旧不可能という状態だけは避けたかったのです。

HDD自体は動いていましたし、PCもデバイス自体の認識はしていましたので、論理障害である可能性が95%くらいかなという推測です。

HDDとPCの直結作業の前に保険をとって、からのHDD本体とHDDケースを購入しました。
とりあえず、壊れたHDDのクローンを作って、そのクローンを持って作業をしようと。

とりあえず、からのHDDをPCとつないでみると「フォーマットを初期化しますか」という表示が。
この時点でUSBポートが壊れている・ケーブルが壊れているという可能性が消えます。

ここではすぐに接続を切ってクローンを作成することにしました。
その前に、HDDの分解です。

Lacie(Rugged Triple LCH-RG020T3)を分解します。

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今までありがとう。

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分解してみると中身のHDDはSAMSUNGでした。
まぁとりあえず、分解は成功。
と言ってもケース外しただけです。

それをInateck HDDスタンドに入れてPCとつないでみましたが、やはり認識せず。
認識しないので、クローンの作成に取り掛かります。
こちらはPCを使わなくて良いので非常に楽でした。

結構時間はかかりましたが、クローン成功です。
クローン作成に失敗しなかったので大きな論理障害でもないことが確認できました。

初期段階で認識していたHDDもクローン化するとウンともスンとも言いません。
もちろん中身の認識はしませんので、このクローンHDDを持って復旧ツールを使うことにしました。

万能データ復元!for Macでデータのスキャンには成功しました。
これでデータの喪失が完全になくなりました。
めでたしめでたし。

次にパーテンションの復元を実行しましたが、結果は変わらずでした。
ここで購入しても良かったのですが、Lightroomにはフォルダを分けて管理していたので、フォルダ名まで復活させたかったということもあり、最終的にデータレスキュー4を購入しました。

Lightroomの使用上、データさえあればすでに作られているカタログも変更されることはないと思うのですが、念には念をということで。
さらに新しいHDDを購入してデータを完全復活させることができました。

壊れるのは怖いので、評判の良いWDのNAS用にしておきました。

最後に

とにかく始めにHDDの認識がなくなった時は焦りました。
大切な家族の思い出が入っているHDDです。

バックアップを取っていなかった僕が悪いのですが、これには凝りました。
最終的にはなんとか復旧させることができましたが、もうこんなことはしたくありません。

RAID1で運用し、オンラインストレージにもしっかりバックアップをとっておこうと心に決めました。
それにしてもこの騒動で大変労力とお金を使用してしまいました。

今回はこのために約3万円の出費です。
HDDが2つとスタンドはこれから使いますので、結果としては良かったのかとも思いましたけど。
業者に依頼したら10万円くらいかかりそうなので危なかった・・・。

もう、こりごりです。

バックアップだけは絶対にとっとけ!!

1ヶ月前の自分に言いたい・・・




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この記事を書いた人

30歳代、3児のパパです。
主にカメラ・写真について記事を書いています。
使用機種:Nikon D5500、SONY α7 Ⅲ

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