キットレンズの AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II を落下させてからの不調に伴い、購入予定だった広角レンズを見送りお、標準ズームレンズを探すことになりました。
悩んだ挙句に購入したのは、今回ご紹介するAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRになります。
購入してからただ一つ言える事は
「このレンズを購入してから標準ズームレンズに悩む事はなくなった」
という事です。
つけっぱなしの状態です。
よほどの事がない限りレンズを交換するという事がなくなりました。
多くの人が最初に購入するのはAPS-C機だと思います。
いきなりフルサイズという人もいるでしょうが、大抵はエントリー機から入るのではないでしょうか。
それから単焦点レンズを購入したり、望遠レンズ、広角レンズと購入に至るかもしれませんが、多くの人にとって一番使う画角が標準ズームレンズの領域ではないかと思います。
今回はその標準ズームレンズにおいて、素晴らしい性能を誇るAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRのレビュー記事になります。
僕がAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRの購入に至った経緯についてはこちらをご覧ください。
AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRの外観
D5500につけるとこんな感じです。
やはりレンズが少し大きくなるので、ボディの方が小さく見えます。
2つ合わせても1kgないくらいの重さです。
つけた感じとしてはすごい満足しています。
ずっとキットレンズをつけていたので、見た目の高級感は少し上がりました。
どれくらいの大きさなのかをキットレンズと並べて比べてみました。
一回り大きくなった感じですね。
いや、二回りくらいか。
見た感じから高級感が違います。
撮影する身としては高級感なんかどうでも良いと思っていたのですが、このレンズをつけいていると少しだけ所有感が生まれます。
うん、「俺ちょっといいレンズ持ってるー」
って言う感じ。
撮影が少し楽しくなるのです。
でもね、これ見て!
ズームすると非常にダサい。
せっかくの高級感がズームすることで安っぽくなっちゃいました。
チープ感は否めない・・・w
インナーズームだったら最高だった。
ということで外観の紹介でした。
それではいよいよ今回の本題に入っていきます。
魅力が沢山ある
このレンズには多くの魅力があります。
これが値段に見合うのかは人それぞれの感じ方であることには違いありませんが、APS-C機を使う上で標準ズームレンズはこのレンズを使っておけば大きな不満が出ることは少ないように思えます。
実際に使っていて不満はありません。
購入して良かったという気持ちの方がはるかに大きいのです。
広角側が16mm(換算24mm)から始まる
Nikonの一眼レフカメラAPS-C機を使用する上で、広角側に16mm(換算24mm)からスタートするレンズはこのレンズの他にAF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VRしかありません。
*以下35mm換算表示は省略。
別に16mmから始まらなくたって・・・と思う方もいるかもしれませんが、広角側の1mmの差は非常に大きいです。
まずこの写真。
塔のてっぺんまでしっかりと収まっています。
この写真は18mmだと同じ場所からでは撮れません。
後ろに下がって撮影ということになるでしょう。
でも後ろに下がって撮影すると肝心の龍と虎が小さくなりますよね。
迫力も出ないと思います。
さらに広角レンズだったらもっと迫力のある写真が撮れるんでしょうけど、レンズ交換しないで16mmというのは非常に魅力的です。
この写真もそうです。
引いて撮れば16mmじゃなくても良いんですが、そうすると建物も小さくなってしまいます。
これとかまさにそう。
16mmじゃないと撮れない写真。
厳密に言うと若干左端が収まっていません。
もう少し右に寄せればよかったんですが。
まぁ、あんまり気にせずに話を戻しますw
18mmでは撮れないけど、16mmなら撮れるという瞬間は結構多い。
事実16mmがあるということで、旅行用の一本にも最適なのです。
広角レンズを持っていて、レンズ交換が苦ではないのであればこの16mmにはそこまで魅力は感じないでしょうけど、広角でも撮れるってのはものすごい便利なんです。
5倍ズームが非常に便利
望遠側をもっと充実させたければ、超便利ズームがあるじゃないかって思うかもしれません。
画質やF値を考えるとなかなか超便利ズームは・・・と思う人もいると思います。
望遠側も80mmあればスナップ写真を撮影する上では問題ありません。
むしろ、 AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II を使ってましたので、80mmまでズームできるのは非常にありがたいです。
水族館に行った時も80mmだとこんな写真も撮れます。
結構遠くにいましたが、やはり80mmあると非常に便利。
子供の写真を撮る際も80mmは多用します。
80mmでも圧縮効果が出ています。
中望遠として日常を切り取るには十分な画角。
80mmまであると結構80mmまで使って写真を撮っていることに気づきます。
僕の場合は、子供を撮影する時は80mmが非常に多くなりました。
80mmだと被写体から結構距離を稼ぐことができますので、子供の素の表情を撮影することができるんですね。
35mmの単焦点使うと撮影していることが子供に気付かれるようになってきたので、この80mmという画角には非常に助けられています。
実はこれ同じ場所から撮影しています。
16mmと80mmの画角感です。
16mmの方は空が見えていますので青が出ていますが、80mmは雲までしか入っていないので曇りに見えますけど、同じ場所で同じ時間です。
一つのレンズで5倍ズームができるというのはこの距離感を見ても十分だということがわかると思います。
特別なものを撮るという時以外は何も考えずにつけっぱなしにできるレンズです。
ナノクリスタルコートなので逆光に強すぎる
5倍という便利ズームでありながら逆光にも強い。
強いというか何も考えずに太陽を入れて撮影することができます。
太陽の光が強すぎる場合でも余裕。
ゴーストが発生していますが、フレアはほとんど見えません。
このゴーストも絞りすぎているが故にできたものですのでF8くらいだとほとんど見えないんじゃないかと思います。
この時は太陽の光条を出したかったのでF22まで絞って撮影してますので、ゴーズトが少し発生したと思いますが、それにしても良い感じのゴーストだと思っています。
ちなみにAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIで撮った写真です。
このように逆光の場面ではフレアが非常にきつかった。
この写真も嫌いではありませんが、完全に意図していないフレアだったので、う〜んとはなりました。
AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIは逆光に強いとレビュー等では言われていますが、僕が使用していた時はフレアは結構な頻度で出まくってました。
なので逆光下の撮影にビビっていたのですが、AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRを使うようになってからはむしろ逆光が好きになりました。
太陽の光?写真にも入れてやろうか?くらいの勢いです。
本当にナノクリスタルコートの威力はやばいです。
逆光を恐れる必要が完全になくなりました。
極端に絞らなければこんな感じになります。
極端に絞るとフレアやゴーストは出やすくなります。
こちらはF9になります。
太陽の光入れても余裕です。
ビクともしません。
ナノクリスタルコートがあるだけで撮影の幅が大きく広がった気がします。
でも、その分フレアやゴーストをあえて入れて、味のある写真を撮るのには向いてないとは思います。
だって、フレアやゴーストの発生率が非常に低いから。
でも僕は逆光下を恐れないで撮影できるというメリットの方が非常に大きいので、かなり重宝しています。
僕にとって、ナノクリスタルコートというのは大きなメリットであるということには違いありません。
F2.8-F4という使いやすさ
広角側はF2.8からスタートさせることができます。
F2.8なら星空も撮影できます。
あいにくこのレンズでは星空を撮影していませんので写真をお見せすることはできませんが、F2.8なら余裕で星空の撮影が可能です。
しかし、ズームレンズのF2.8の魅力を生かすことができるのは、やはり室内撮影だと思います。
ISO感度をそこまであげなくても撮影できるのが魅力です。
F2.8なら室内でもそこまでISO感度を上げなくても撮影することができます。
これはISO感度3200ですが、もしF4で1段上がればISO感度は6400にしなくてはなりません。
さらにF5.6となればもう1段あげる必要があるのでISO感度は12800になります。
APS-C機においてここまでISO感度を上げるともうノイズまみれになってしまいます。
ISO感度3200でもノイズが目立ちますので、できるだけISO感度は下げたいところ。
そうなると、シャッタースピードを遅くするかF値を下げるかのどちらかになります。
室内撮影ではF値を下げることができるというのは本当に大きなメリットだと思います。
こちらはF2.8でISO感度1600です。
水族館で魚を撮影しました。
実はこれモノクロではありません。
ちょっとくらい水槽の中の1枚になります。
やはり室内撮影においてF値を下げることができるのは非常に大きな魅力です。
F2.8通しではないですが、望遠側でもF4で撮影することができます。
このレンズを使うことで室内撮影にアドバンテージをもたらすことができます。
解像度ってどうなん?
このレンズ使ったら解像度が劇的に変わりますか?
と言われたら正直そこまで変わらないと思います。
というか、等倍見ることなんてほとんどないと思いますし、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIが結構写るというのもあるのかもしれません。
解像度だけという面で見るとパッと見、正直わからない。
同じ条件下で比べたこともないです。
ただ、AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRで撮った下の写真をPCで拡大してみた時には、もうこのレンズで良いなと思いました。
なんか、満足しちゃったんですね。
圧縮をかけていますのでブログではあまり伝わらないとは思いますが、画質に関してはこれで満足した。
僕がまだまだ未熟者っていうのもありますが、D5500にAF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRをつけるだけで画質に関しては満足してしまいました。
まぁこの写真はHDR、三脚撮影なので、普通に手持ちで撮影した写真も載せておきます。
こちらの写真はF8で撮影した写真になります。
焦点距離にして52mmと中途半端にはなりますが、コケに関してはかなり解像しています。
隅の流れもそこまで目立たない感じです。
こちらは60mm解放です。
被写界深度で右手前がモヤっとしていますが、中央部に関しては解像度は高いです。
解放でここまで解像していたら僕は文句ありません。
少し暗いところで手持ち撮影なので三脚を使えば細かいブレは抑えられると思います。
今のところはこの解像度で満足してますので、フルサイズに大三元というのはいつかの楽しみにとっておこうと思います。
ボケは?
ボケに関しては個人の好き嫌いが多いに出るところだと思います。
僕の印象としては若干硬い感じ。
正直単焦点を使ったほうが綺麗なボケになると思います。
背景ボケに関しては上の写真のような感じです。
同じところで、前ボケを出してみました。
ボケみに関しては本当に好き嫌いがあるような気がします。
僕はあまり好きな感じではありません。
単焦点のように綺麗な感じは出すことはできないような気がします。
僕が初心者だからってこともあるでしょうが、ボケに関しては好みではありません。
にしてもそれなりにボケます。
F値が高い標準ズームレンズに比べると簡単にボケのある写真を撮ることができます。
それはやはり良いです。
撮影した写真をiPhoneで見ても一眼レフで撮った写真ということが簡単にわかります。
この点においては比較対象ではないのですが、キットレンズよりもF値が小さい分ボケるので近い勝手が大きく上になることは間違いありません。
ちなみに広角側の16mmでぼかすとこんな感じです。
円形7枚絞りなのでしっかりと玉ボケを出すこともできます。
16mmでぼかすことができるので撮影の幅は大きく広がります。
広角側はパンフォーカスで撮るという意識が完全になくなりました。
62mmのF4です。
美味しそうなのかはともかく、なぜ食べかけなのかもともかく、ボケてます。
ズームレンズですが、しっかりとボケのある写真が撮れるということが確認できると思います。
ボケ主体の写真がすごい微妙な写真ばかりで申し訳ないですが、こんなん感じのボケを演出してくれます。
もっと綺麗にぼかしたい場合は単焦点レンズを使った方が良いですが、スナップ撮影でこれくらいボカすことができるなら問題ないです。
デメリットは?
使い始めてからデメリットはあまり感じません。
APS-C機においてキットレンズよりも使い勝手は良いし、正直文句はありません。
3倍ズームで良いからF2.8通しにしてくれればとかも思いません。
多分撮影用途によるんでしょうけど。
あえて言うのであれば価格が少々張るということだと思います。
APS-C機を使っている人は、カメラを始めたばかりの人も多いと思いますので、ボディよりも高いというのがちょっと・・・という人もいると思います。
僕もそうでした。
あと、1つはズームした時のチープさです。
なんだろう、プラスチックが目立って高級感は全く失われてしまいます。
でも、この2つさえ乗り切れれば非常に良いレンズです。
APS-C機を使い続ける限り、このレンズが不動のレギュラーとなるはずです。
僕は非常に満足しています。
最後に
レンズ交換をしなくても良い画質で撮影したい人。には是非オススメだよって言いたいけど、1番僕が思うには、子供の撮影には非常に向いているということです。
16mmで始まりながら80mmまでズームできます。
これで子供を撮影するための画角はカバーできます。
「そんなに望遠いらんわ」って思っていましたけど、いざ使ってみると80mmでの撮影が非常に多くなっていました。
そして、ほとんどが子供を撮影していました。
16mmでは旅行中の風景が多く、30~80mmの間では子供の撮影が多くなっていました。
要するにこれ一本である程度満足いく写真が撮れていたんです。
どの画角でも画質も満足できるものであるし、持ち運ぶときの重さもちょうど良い感じです。
たまに単焦点レンズとかつけると軽さにビビります。
なんか軽すぎてしっくりこないような感じもあります。
「お前の感覚なんか知らんわ」ってお思いの方が100%だと思いますが、なんか重さがちょうどいいんですよね。
兎にも角にもキットレンズよりも優れた標準ズームレンズをお探しの方には非常にオススメです。
D500のキットレンズにもなっていますし、描写力には定評があります。
価格さえ乗り切れれば最高のお供になることは間違いありません。
本当、買ってよかったレンズになりました。
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